言葉とお金は似ている

考えごと

昨日の14時すぎにファミチキを買おうとした。「バーコード決済で……」と言いながらスマホのアプリを開く。あれ?支払いの画面が出ない。どうにもならないのでクレジットカードに切り替える。コンビニを出て食べながら歩いていると、言葉とお金って共通点が多いなと思った。

交換できる

お金があればモノやサービスと交換ができる。言葉はコミュニケーションすることで情報を交換している。そう考えるとどちらも道具であり手段である。

道具は少ないよりたくさんあった方が良い。お金があれば生活は豊かになる。言葉があれば表現の幅が広がる。でも使い方次第で幸せにもなれるし不幸にもなってしまう。ただ持っているだけではその力は発揮されない。

信用が大切

お金はそれ自体が信用だ。原価数十円の1万円札に10,000円の価値があるのは日本人がそれを信用しているから。5,000万円の家をローンで購入できるのは返済する能力があると見込まれているから。信用で成り立っているからこの瞬間お金がなくてもクレジットカードで後払いができる。

小学生のころ、宿題を家に忘れたことがあった。先生には正直に「やってきたけど忘れました」と言う。この言葉って嘘がつけるなと思っていた。宿題のプリントは手元にある。でもやってない。こんなときでも使えるじゃん、と。本当はやってないだけだろ?と怒られないか怖かった。でも「明日持ってきたら大丈夫だよ」と優しかった。信じてもらえた。

種類がたくさん

お金は国や地域によって違う。言葉も同じ。その場所で使える通貨、その人に通じる言葉を使う必要がある。初めての海外旅行はインドネシアだった。空港で日本円をルピアに変える。水色とかピンクとかとにかく色が鮮やかだった。1万円札1枚が30枚くらいに増えた。まるで人生ゲームをやってる気分になる。不思議な感覚だった。インドネシア語は「トゥリマカシー(ありがとう)」だけ調べて行った。あとはカタコトの英語とジェスチャーでなんとか会話する。単語の羅列でも伝わると嬉しい。

言葉は活字と口語があるし、同じ活字でもアナログとデジタルがある。口語は目に見えない。耳で聞いて理解する。形がないのに存在する。お金も紙幣や硬貨に形はあれど重要なのはその価値だ。どちらも意外と抽象的なものなのかもしれない。

人を動かす力がある

お金は魔性だ。「上場が確実だから必ず儲かるよ」なんて言われて何千万もお金を渡してしまう人がいるらしい。その大金はどこから出てるんだ?とニュースを見ていつも思う。投資に”必ず”はありえない。でも詐欺師の言葉を信じて銀行にお金をおろしに行ってしまったんだね。

人間はきっと感情が動けばお金を使うんだろう。この本、面白そう。だから買う。病気になったら生活が不安。だから保険に入る。みたいな。そう考えるとプラスの感情が芽生える言葉を使えているかを振り返ってみるとうまくいくことがあるかもしれない。

増やすにはコツコツと

残念ながらお金は急に増えない。言葉も同じく。お金を増やすには働いたり投資したりをする方法がある。では言葉を増やすには?「働く」に該当するのは、言葉を話すことだと思う。自分の持っている言葉を表に出すことでその言葉がもっと使えるようになる。

高校生のころ[辟易]と出会った。小論文の第1問、漢字の読み方でたまに出題される。[へきえき]と読む。うんざりするという意味だ。難しい。でも覚える必要がある。だから、迷惑だな、嫌だ、面倒くさいと思ったら「ヘキエキするー」と言ってみることにした。何とか覚えることができた。

じゃあ言葉を増やす「投資」に該当するものはなんだろう。それは本を読むことだと思う。出合うことでしか増やせない。言葉と出合って意味を知る。使い方を覚える。また別の場所で言葉を使って自分のものにする。そうやって地道にやっていくしかない。

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